魔法少女まどか☆マギカ 第9話 「そんなの、あたしが許さない」

ホームで「あたしって、ほんとバカ。」と言ったさやか。ソウルジェムが弾けると同時に魔女の世界が展開し、落ちていくさやかの体。さやかを助けようと魔法少女へ変身する杏子。「なんなんだよ。てめえいったいなんなんだ!。さやかに何をしやがった!?」杏子がつかんださやかの体にすでに魂はなく、目の前に現れた魔女こそがさやか。
「下がって。」ほむらの登場。杏子に手をさしのべ、時間を止めてその場から逃げるほむらと杏子。「わたしから手を離したらあなたの時間も止まってしまう。」なるほど、時間を止める能力はほむらに触れていると対象外になるのですね。
あの魔女はなんなんだ?と説明を求める杏子に対し、「かつて美樹さやかだったもの。あなたも見届けたんでしょ?」とほむらは答える。「逃げるのか?」と問う杏子に「イヤなら、その余計な荷物を捨てて、いますぐあの魔女を殺しましょ。」とほむら。杏子はさやかの体を背負って逃げています。そして結界から出た2人。
線路を一人歩くまどかの正面からさやかを抱えた杏子とほむらが歩いてきます。何があったのか尋ねるまどかに「彼女のソウルジェムはグリーフシードに変化した後、魔女を産んで消滅したの」とほむらが説明します。ソウルジェムの最後の秘密、それはソウルジェムが濁りきって黒く染まるとき、魔法少女はグリーフシードになり、魔女として生まれ変わるという魔法少女の逃れられない運命。「ウソよね・・・?」崩れ落ちるまどか。
誰かを救いたいと魔法少女になったさやかは、その祈りに見合うだけの呪いを背負い込んで、誰かを救った分だけ、これからは誰かを祟りながら生きていく。悲しい、悲しすぎる。
何様のつもりだ!とほむらの胸ぐらをつかんで迫る杏子。ほむらは、これでようやく理解できたでしょとまどかに告げる。死体の扱いに気を付けるように言うほむらに「てめえ、それでも人間か?」と迫る杏子。ほむらは「もちろん違うわ。あなたもね。」と髪をなびかせます。
一人部屋で体育座りのまどかの元にキュゥべえが現れます。「入っていいかい?話があるんだ。」「生きてたのね。」そういえば、まどかは知らないんですね。
まどかは、ほむらが言ってたことは本当かと尋ねます。訂正するほど間違ってはいないというキュゥべえに、「じゃあ、あなたはみんなを魔女にするために魔法少女に?」人類への悪意からではなく、この宇宙の寿命を延ばすためだというキュゥべえ。ここでエントロピー(物質や熱の拡散の程度を表すパラメーター)の説明が入ります。焚き火で得られる熱エネルギーは木を育てる労力に見合わない。エネルギーは形を変換するごとにロスが生じる。宇宙全体のエネルギーは目減りする一方。よって、熱力学の法則に縛られないエネルギーを探して見つけたのが魔法少女の魔力。ゴメン、意味わからん。キュゥべえたちの文明は、知的生命体の感情をエネルギーに変換するテクノロジーを発明した。しかし、キュゥべえたちは感情を持ち合わせていない。そこで、宇宙のさまざまな一族を調査した結果、人類を見出したらしい。人類の個体数を繁殖力を鑑みると、一人の人間が生み出す感情エネルギーは、その固体が誕生し成長するまでに要するエネルギーを凌駕する。人間の魂はエントロピーを覆すエネルギー源足りうる。とりわけもっとも効率がいいのが、第2次成長期の少女の希望と絶望の総転移。ソウルジェムになった魔法少女の魂が燃え尽きてグリーフシードになる瞬間に膨大なエネルギーを発生させ、それを回収するのがインキュベーターの役目。
消耗品なの?と問うまどかに、いずれ人類がこの地球を離れて宇宙に出たときに、枯れ果てた宇宙を引き渡されないよう、人類にとっても得になる取り引きだというキュゥべえ。バカなこと言うなー。
「みんな、騙されてただけじゃない!」「騙すという行為自体、ボクたちには理解できない。認識の相違から生じた判断ミスを後悔するとき、なぜか人間は他者を憎悪するんだよねぇ。」黒い、黒すぎる。
わたしたちの敵なのねというまどかに、これでも弁解に来たというキュゥべえは、「まどか、いつかキミは最高の魔法少女になり、最悪の魔女になるだろう。そのときボクらは、かつてないほど大量のエネルギーを手に入れるはずだ。この宇宙のために死んでくれる気になったら、いつでも声をかけて。待ってるからね!」と明るく言い残して去っていきます。ここまでくるともはや感心するしかない・・・。
さやかの体にソウルジェムをかざし鮮度を保とうとする杏子。さやかのソウルジェムを取り戻す方法をキュゥべえに尋ねます。知らないとキュゥべえ
翌日、登校しようとするまどかに話しがあると呼び出す杏子。さやかを助けたい、本当に助けられないのかどうか確かめるまで諦めたくないと話す。手伝わせてほしいと手を差し出すまどか。よろしくねと杏子が差し出したのは「うんまい棒」
魔女となったさやかを探すまどかと杏子。ほむらは友達じゃないの?と尋ねるまどかに、一人では倒せない超弩級の相手「ワルプルギスの夜」を倒すために利害が一致しているだけという杏子。
さやかを居場所を見つけた杏子。今日の変身は違うぞ。団子の串を投げ捨てた先のハートの落書きの中にはLove Me Doの文字。本当に覚悟はいいのか?と尋ねる杏子にさやかは役に立たないけど連れて行ってとお願いします。
まどかは誰かにばかり戦わせて自分で何もしないのは卑怯なのかな?と杏子に問いかけますが、魔法少女はだれにでも務まるもんじゃない、何不自由ない暮らしをしてるヤツが気まぐれで魔法少女になろうとするなんて「そんなの、あたしが許さない」と杏子。今日の杏子はいいヤツです。ヤバイ雰囲気がプンプンします。
現れた魔女(さやか)に対し、打ち合わせどおり元のさやかに戻ってと呼びかけ続けるまどか。杏子と魔女の戦いは圧倒的なまでに戦力の差を見せ付けられます。
まどかを掴んだ魔女の手を杏子が切り落とし叫びます。「あんた信じてるって言ってたじゃないか!この力で人を幸せにできるって!」と、同時に魔女の剣が杏子を一閃。崩れ落ちる床とともに落ちていく杏子「頼むよ、神様。こんな人生だったんだ。せめて一度ぐらい、幸せな夢を見させて。」
落ちてきたまどかを受け止めたのはほむら。そして上條くんの姿が。
「その子を頼む。」とまどかをほむらに託し、ただひとつだけ守りたいものを守り通せばいいとほむらに告げる。自分もそうしてきたはずなのにと自嘲気味に笑いながら、髪を解いて自らのソウルジェムを手に「コイツはあたしが引き受ける。心配すんなよ、さやか。一人ぼっちはさみしいもんな。いいよ、一緒に居てやるよ、さやか。」自らの手でソウルジェムを砕き、魔女となったさやかと共に自爆します。
まどかを抱えて結界から抜け出したほむらがつぶやく「杏子・・・」
ほむらの部屋に現れたキュゥべえに「佐倉杏子には本当に美樹さやかを救える望みがあったの?」と尋ねますが、返ってきた答えは「まさか、そんなの不可能に決まってるじゃないか。」
「なら、どうしてあの子を止めなかったの?」
「もちろん、無駄な犠牲だったら止めただろうさ。でも、今回、彼女の脱落には大きな意味があったからね。これでもう、ワルプルギスの夜に立ち向かえる魔法少女はキミだけしか居なくなった。もちろん、一人では勝ち目なんてない。この街を守るためには、まどかが魔法少女になるしかないわけだ。」
「やらせないわ、絶対。」
いよいよ追い詰められるほむらとまどか。ほむらはまどかを守りきれるのでしょうか。今回も目いっぱい詰め込まれて、EDもありませんでした。しかし、さやかに好意的な態度を示すようになってきた時点から死亡フラグが立っていた感のある杏子ですが、まどかを魔法少女にするしかないようほむらを追い詰めるためにキュゥべえの策略によってさやかと相打ちになるよう仕向けられるとは、杏子の思いもまたさかやと同様悲しすぎます。
次回予告「誰も、未来を信じない。誰も、未来を受け止められない。」byほむら
次回魔法少女まどか☆マギカ 第10話 「もう誰にも頼らない」

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